Juries 審査員

■弦楽器部門(ヴァイオリン/チェロ)

大谷 康子 Yasuko OHTANI

2023年にデビュー48周年を迎え、人気・実力ともに日本を代表するヴァイオリニスト。 華のあるステージ、深く温かい演奏で聴衆に感動と喜びを届けており「歌うヴァイオリン」と評される。 東京藝術大学、同大学院博士課程修了。在学中よりソロ活動を始め、ウィーン、ローマ、ケルン、ベルリンなどでのリサイタル、トロント音楽祭、ザルツブルグ市などに招待され好評を得る。 N響、スロヴァキアフィル、シュトゥットガルト室内楽団など国内外の著名なオーケストラとも多数共演。 また、1公演で4曲のヴァイオリンコンチェルトを1日2公演行うという前代未聞の快挙を達成し話題となった。 2017年はウィーンのムジークフェラインでリサイタルを開催。夏にはロシアの名門モスクワ・フィルの日本ツアーにソリストとして出演し絶賛を博した。 キエフ国立フィルとは2017年以降毎年招聘され、2023年にも共演を予定。 また、2019年5月に実力派ピアニスト、イタマール・ゴランと全国ツアー(12都市)を開催。 最新CDはイタマール・ゴランとのフランスのエスプリ薫る珠玉の名曲集。 CDは他に、ベストセラー「椿姫ファンタジー」(SONY)や、ベルリンでの録音による「R.シュトラウス/ベートーヴェン・ソナタ№5(ピアノ: イタマール・ゴラン)」(SONY)も評価が高い。 その他多数リリース。 著書に「ヴァイオリニスト 今日も走る!」(KADOKAWA)がある。 BSテレビ東京(毎週土曜朝8時より放送)「おんがく交差点」では春風亭小朝と司会・演奏を務め、八面六臂の活躍をしている。
文化庁「芸術祭大賞」受賞。東京音楽大学教授。元東京藝術大学客員教授。東京芸大ジュニアアカデミー特別教授。(公財)練馬区文化振興協会理事長。川崎市市民文化大使。高知県観光特使。(公財)日本交響楽振興財団理事。(公社)日本演奏連盟理事。
使用楽器はピエトロ・グァルネリ(1708年製)。
オフィシャル・ホームページ: https://www.yasukoohtani.com
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近藤 薫 Kaoru KONDO

東京藝術大学をアカンサス賞を受賞して卒業後、同大学大学院修士課程修了。
在学中、藝大派遣によりウィーン音楽大学の夏期講習会に参加し、アルバン・ベルク、アマデウス、ハーゲン弦楽四重奏団のメンバーに学び、室内楽の分野でも研鑽を積む。 キャラバンコンサート2002、2005に参加、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、小澤征爾両氏より薫陶を受ける。 国内のみならず、イタリア、ドイツ、オーストリア、スペイン、カナダ、中国、台湾などの各地に客演、透明感のある美しい音色、また、繊細さと力強さの両極をダイナミックに表現するその演奏は、各地で好評を獲てきた。
近年の活動としては、2015年から東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターを務める他、フューチャー・オーケストラ・クラシックス(旧・ナガノ・チェンバー・オーケストラ)、バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラでもコンサートマスターを務める。 長野市芸術館シーズンプログラム・プロデューサーとしてリヴァラン弦楽四重奏団を主宰。 東京大学先端研では先端アートデザイン分野の設置に尽力、現在、特任教授としてアート的な感性による新しい社会概念の構築を目指す。
他にも西日本新聞紙上の随筆連載「金のおたまじゃくし」の執筆など、その活動は多岐にわたる。 また、軽井沢音楽祭×軽井沢ニューアートミュージアム「アートはサイエンス」のプロデュース、新型コロナウィルス禍での世界初の試みとして各メディアから大きく取り上げられたYouTube動画”子どもたちと東京フィルが「運命」を本気でリモート演奏してみた”の企画配信など、プレーイング・プロデューサーとしても活躍している。
これまでに水野佐知香、岡山潔、松原勝也、ヴォルフガング・マルシュナー、海野義雄の各氏に師事。 大幸財団、松尾財団より奨学金を授与。 現在、東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター、フューチャー・オーケストラ・クラシックス コンサートマスター、バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ首席客演コンサートマスター、長野市芸術館レジデントカルテット リヴァラン弦楽四重奏団主宰、全日本学生音楽コンクール、日本香港国際音楽コンクール、刈谷国際音楽コンクール 審査員、東京音楽大学 講師、洗足学園音楽大学 講師、東京大学先端研特任教授。
東京フィルハーモニー交響楽団創設時のコンサートマスター近藤富雄は祖父で、三世代に渡ってヴァイオリニストという音楽家の家系に育つ。愛知県刈谷市出身。

苅田 雅治 Masaharu KANDA

桐朋学園大学で井上頼豊氏に師事。 1973年第42回日本音楽コンクール・チェロ部門第1位。 1982~90年東京都交響楽団首席チェロ奏者をつとめた。 現代音楽の優れた演奏が評価され、1992年第11回中島健蔵音楽賞を受賞。 1982年よりニューアーツ弦楽四重奏団に参加し、飛騨古川音楽大賞奨励賞、文化庁芸術祭賞、中島健蔵音楽賞を受賞。 2005年大谷康子(vn)、齋藤真知亜(vn)、百武由紀(va)とクヮトロ・ピアチェーリを結成。2006年から2013年の定期演奏会でショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全15曲の演奏に取り組む。 2010年11月に開催した第9回定期演奏会で平成22年度第65回文化庁芸術祭大賞を受賞。2013年三善晃・松村禎三・林光・間宮芳生の作品を収録したCD「クヮトロ・ピアチェーリ」を発表(キングレコード KICC 1086)。 国内の主要現代音楽祭に常時出演しており、独奏者としての評価も高い。 現在、東京音楽大学客員教授、桐朋学園大学講師。

■フルート部門

高木 綾子 Ayako TAKAGI

愛知県豊田市生まれ。3歳よりピアノ、8歳よりフルートを始める。 東京芸術大学附属高校、東京芸術大学を経て、同大学院修了。 これまでにフルートを西村智江、橋本量至、G.ノアック、小坂哲也、山崎成美、金昌国、P.マイゼンの各氏に、室内楽を岡崎耕治氏に師事。 高校、大学在学中よりその実力は高く評価されており、毎日新聞社主催全日本学生音楽コンクール東京大会第1位(1995年)、神戸国際フルートコンクール奨励賞(1997年)、 大学内にてNTT Docomo奨学金を受け、安宅賞(1997年)、宝塚ベガコンクール優勝(1999年)、日本フルートコンベンションコンクール優勝、併せてオーディエンス賞(1999年)、 第17回日本管打楽器コンクール、フルート部門第1位及び特別賞(2000年)、第70回日本音楽コンクールフルート部門第1位(2001年)、第12回新日鐵音楽賞フレッシュアーティスト賞(2001年) 、 ジャン=ピエール・ランパル国際フルートコンクール第3位(2005年)、神戸国際フルートコンクール第3位(2005年)など多数の受賞歴を誇る。 一方で、大学在学中より本格的な演奏活動を開始。これまでに国内主要オーケストラとの共演はもとより、新イタリア合奏団、シュトゥットガルト室内管弦楽団、ミラノ・スカラ弦楽合奏団、 サンクトペテルブルク交響楽団の日本ツアーのソリストとして同行、2004年秋にはパリ室内管弦楽団との共演でパリ・デビュー、続く日本ツアーにも同行し好評を博した。 さらに各地でのリサイタルや室内楽の演奏会にも出演している。 現在、東京藝術大学准教授、洗足学園音楽大学客員教授、日本大学藝術学部非常勤講師、武蔵野音楽大学非常勤講師、桐朋学園大学非常勤講師。

橋本 岳人 Taketo HASHIMOTO

東京都出身。桐朋学園大学音楽学部を経て同大学研究科修了。 これまでに、黒田育子、甲斐道雄、金昌国、野口龍、Pマイゼンの各氏に師事。 1996年びわ湖国際フルートコンクール、日本現代音楽コンクール、1998年及び2001年日本音楽コンクールフルート部門他で入賞入選。 イタリア、ギジアーナ音楽祭にてA・ニコレ氏の推薦を得てディプロマ賞受賞。 NHK-FMに於いて「FMリサイタル」「現代の音楽」他多数の録音放送を行いNHK-BSにも出演。 2007~2008年文化庁在外芸術家研修員に選出されパリに留学。Mモラゲス氏に師事。 また、ニース、シエナ、ザルツブルク等A・ニコレ、E・パユ、Aマリオンの各氏に師事。 ソリストとして、名古屋フィル、東京シティフィル、千葉交響楽団、ロイヤル・メトロポリタン管他と共演。 近年は、アジア各国の音楽大学から招聘され演奏会、マスタークラスを精力的に行っている。 名古屋フィルハーモニー交響楽団首席フルート奏者を経て2015年より愛知県立芸術大学准教授。 名古屋音楽大学講師を兼任。日本フルート協会理事。

大西 圭子 Keiko ONISHI

国立音楽大学卒業。 川上啓子、三村園子、宮本明恭、酒井秀明の諸氏に師事。T.ワイ、P.マイゼン両氏のマスタークラスを修了。 第6回静岡県音楽コンクール高校管楽器の部第1位。 国内外の室内楽合奏団との共演など、東海3県を中心に、ソロ、室内楽、オーケストラでの演奏活動の他、後進の指導に携わる。 現在、名古屋音楽大学講師、同朋高等学校音楽科講師、愛知県立明和高等学校音楽科講師。名古屋笛の会会長。

■ピアノ部門

迫 昭嘉 Akiyoshi SAKO

東京藝術大学及び東京藝術大学大学院、ミュンヘン音楽大学マイスタークラス修了。ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位、民音コンクール室内楽部門優勝、ハエン国際ピアノコンクール優勝およびスペイン音楽賞、ABC国際音楽賞受賞。 デビュー以来、気品ある音色と透明度の高いリリシズムを持つピアニストとして、日本はもとより海外でもソロ、オーケストラとの共演のほか、室内楽奏者としても高い評価と信頼を得てきた。 2001年に神戸新聞松方ホール、東京・第一生命ホールで行われた「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲チクルス」(全8回)は大きな反響を呼んだ。これはカメラータ・トウキョウによるライヴレコーディングで、 『迫昭嘉・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集』としてリリース、 全てのディスクが『レコード芸術』誌等でいずれも特選盤・推薦盤に選ばれるなど、名演奏の呼び声が高い。 また、近年は指揮者としての活躍も目覚ましく、1999年九州交響楽団でデビュー、2000年には東京シティフィル定期演奏会、その後も東京都交響楽団、新日本フィル、京都市交響楽団、札幌交響楽団、日本センチュリー交響楽団、名古屋フィル、 神奈川フィル、関西フィル、群馬交響楽団、藝大フィルなどの指揮台にも登場、緻密な音楽作りが話題となり今後の動向に注目されている。 東京藝術大学理事・副学長・音楽学部教授、東京音楽大学特任教授、洗足学園音楽大学大学院客員教授として後進の指導にも当たっている。

練木 繁夫 Shigeo NERIKI

1976年ツーソンのバイエニアル・ピアノ・コンクールと79年ピッツバーグのスリー・リヴァーズ・ピアノ・コンクールで1位に輝いた。 これまでにボストン響、シカゴ響、ピッツバーグ響、ワシントン・ナショナル響等と共演。 アメリカ国外でもメキシコ国立響、フランス放送管、そしてN響を含む日本の主要なオーケストラと共演。また、76年より、チェロの巨匠ヤーノシュ・シュタルケルとともに世界各地を公演した。 09年紀尾井ホールでの「デビュー30周年記念リサイタル」は、各方面から高い評価を得た。 室内楽奏者としてもヨーロッパ、アジア、北米のコンサートやフェスティバルに数多く出演。 93年第24回サントリー音楽賞を受賞。90年シュタルケルと収録したD.ポッパーの作品のCDが、グラミー賞のソリスト部門にノミネートされた。 97年にはオール・シューマン・プログラムの「パピヨン」が、文化庁芸術祭賞作品賞を受賞。1981年~2015年までインディアナ州立大学で教鞭をとった。 現在、桐朋学園大学名誉教授、相愛大学客員教授、サントリー室内楽アカデミー・ファカルティー。 リサイタルのみならず、室内楽、オーケストラ共演と幅広く活躍中。

田村 響 Hibiki TAMURA

2007年10月パリで開催された世界的なコンクールのひとつであるロン・ティボー国際コンクールにおいて弱冠20歳で第1位に輝き一躍世界に注目されるに至った。 合わせて、ショパン、フォーレ、協奏曲、新曲課題の最優秀演奏者に贈られる各賞を受賞。 1986年愛知県安城市生まれ。愛知県立明和高校音楽科を卒業後、18歳でザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学に留学、大阪音楽大学大学院音楽研究科修士課程修了。 ピティナ・ピアノコンペティション全国大会においてB級銀賞(小2)、C級金賞(小3)、E級金賞(小5)、G級金賞(中2)、特級グランプリ(15歳)受賞。 2002年エトリンゲン青少年国際ピアノ・コンクールB部門第2位及びハイドン賞、第18回園田高弘賞ピアノ・コンクールにて園田高弘賞第1位を最年少(15歳)で受賞。 これまでにNHK交響楽団、読売日本交響楽団、東京都交響楽団などの全国主要オーケストラと、国外ではケルン放送交響楽団、カンヌ管弦楽団、トリヤッティ・フィルハーモニー管弦楽団、リベイランプレート交響楽団、カイロ交響楽団、ベトナム国立交響楽団などと共演。 その活動は日本全国各地をはじめ、フランス、ドイツ、オーストリア、ポーランド、オランダ、イタリア、ロシア、エジプト、ブラジル、中国、台湾、ベトナムに及んだ。 室内楽活動にも力を入れており、これまでにマキシム・ヴェンゲーロフ、アントニオ・メネセス、堀米ゆず子、篠崎史紀、宮田大、三浦文彰などの各氏と共演している。これまでにCDを4枚リリース。 2003年度アリオン賞、2006年第16回出光音楽賞、2008年文化庁長官表彰・国際芸術部門、安城市市民栄誉賞、2009年第10回ホテルオークラ音楽賞、2015年度文化庁芸術祭賞音楽部門新人賞、愛知県芸術文化選奨文化新人賞、2017年度京都市芸術新人賞を受賞。 京都市立芸術大学准教授など後進の指導にも力をいれている。

(敬称略)

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